こんにちは!現役獣医師ブロガーBioです。
・現在都内の動物病院で勤務
・内科、特に循環器を中心に診察しています。
・鶏肉だけ与えていればいい?
・犬にとって、良い野菜って?
と、疑問を抱えている方の悩みを解決できる記事になっています。
なぜなら、実際診療でよく聞かれる質問を、経験や知見を踏まえ解説しているだけでなく、実際にアドバイスしたことでワンちゃんが健康的になったという嬉しい話がいただけている経験があるからです。
記事の前半では、にんじんを与えるメリットや与え方について解説していて、記事の後半では、おすすめのおやつやレシピを紹介しています。
この記事を読み終えることで、健康のために安心して犬へにんじんを与えられ、そのメリットと愛犬の笑顔を手に入れることができます。
犬はにんじんを食べても大丈夫?
にんじんは、ヒトだけでなく、犬にとっても体に優しい栄養素を含む野菜のひとつです。
にんじんには、他の野菜に比べて、特徴的な栄養素がたくさん含まれています。たくさんの量のβカロテンが含まれているだけでなく、カリウムや食物繊維も豊富に含まれています。
もちろん基本的には、総合栄養食のドッグフードを主食として与えていれば、愛犬の健康維持に必要な栄養素が不足する心配はありません。しかし、にんじんをフードのトッピングやおやつに活用して、栄養補給するとより高い栄養価を得ることができます。
にんじんを使う前に、きちんとにんじんに含まれる成分やその働きを知っておきましょう!
【犬にとって消化の良い野菜については、こちらの記事に書いています。】
犬にとって消化のいい野菜は?与えても良い?おすすめの野菜5選も紹介。 こんにちは!Burubio blogのBioです。最近ドッグフードにキャベツとささみをトッピングしている飼い主さんを、診察時に見かけます。この鉄板のトッピング、どこから[…]
犬がにんじんを食べるメリット
犬がにんじんを食べるメリットは、実はたくさんあります。
それだけ、にんじんにはヒトだけでなく犬にとっても有効な栄養がたくさん含まれているんです。
にんじんの主な栄養素|水分が約90%、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富
にんじんに含まれる主な栄養素 *数値は可食部100gに含まれる成分
エネルギー 35kcal
水分 89.1g
タンパク質 0.7g
脂質 0.2g
炭水化物 9.3g
灰分(無機質)0.8g
文部科学省「食品データーベース」https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06212_7 より参照
犬がにんじんを食べた場合の健康への働きについて、明確な研究発表は存在されていないようですが、にんじんに含まれる栄養素が健康に期待できる働きを3つご紹介します。
1:皮膚や粘膜の健康維持に
βカロテン|健康な皮膚や被毛、粘膜、歯に!抗酸化作用、免疫力アップ効果
にんじんは、βカロテンを多く含む野菜です。
βカロテンが多いと言われる「ほうれん草」「かぼちゃ」と同重量比で比べても、なんと、にんじんの方が多くのβカロテンを含んでいます。
βカロテンは犬の体内に入ると、ビタミンAに変換されて下記の作用をします。
- 視力、皮膚、被毛を健康な状態に保ったり、丈夫な粘膜や歯を作る
- βカロテンの強い抗酸化作用により、免疫力を高める効果が期待できる
ちなみに・・・一般的にβカロテンは犬の体内に必要な分だけビタミンAに変換されます。
そのため、過剰摂取になる心配はないと言われてきました。しかし、最近の研究で、なんと犬の体がβカロテンからビタミンAを生成する能力が他の動物に比べて高いことが、わかりました。
そのため、ビタミンAを過剰摂取すると体内に蓄積され、肝臓に負担をかけてしまい、中毒を生じることがあります。βカロテンを取り過ぎないよう注意が必要です。
2:消化不良を助ける
食物繊維|腸内環境を整え、便秘を解消
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があることを、ご存知ですか?
水溶性食物繊維の役割は、腸の中で糖質の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を穏やかにし、コレステロールを体外に出すこと。
一方、不溶性食物繊維は、腸の中で水分を吸って大きく膨らみ、便のカサを増して腸壁を刺激します。そのことで腸の蠕動運動が促されることえ、便秘解消につながります。
にんじんは、不溶性食物繊維が水溶性食物繊維の3倍(同重量の可食部比較)含まれています。豊富な不溶性食物繊維が、便通をよくしてくれます。
3:シニア犬のサポートに
にんじんには、抗酸化作用のあるビタミンAが含まれています。
ビタミンAにより体内の酸化、つまり体内のサビを抑えたり、取り除くことが期待できます。
体内の酸化は、ストレス・食品添加物・老化によって起こるとされているので、シニア犬には、積極的に摂取することがおすすめです。
子犬やシニア犬にもにんじんを与えても大丈夫?
子犬や体力の衰えているシニア犬ににんじんを与えることは、基本的に問題ありません。
しかし、消化不良を起こすことは考えられるため、硬く消化が悪い生のにんじんは与えないようにしましょう。一度火を通して柔らかくしたり、すりおろして消化しやすいようにして与えることをおすすめします。
犬に【生】のにんじんを与えても大丈夫?【すりおろし】がおすすめ!
にんじんは、犬に生でも与えることができますが、生のにんじんは硬く消化しにくい野菜です。
細かく刻んだり、すりおろすことをおすすめします。皮ごと与えても問題ありません。その場合はよく洗ってから食べさせるようにして下さい。
効果的なにんじんの与え方
ご存知の通り、にんじんにはビタミンAの一種であるβカロテンを多く含む食材です。
ビタミンには、2つあります。
●水溶性ビタミン:水に溶けるビタミン。食品やサプリメントで摂取しても尿として排出される。中毒を起こしづらい
●脂溶性ビタミン:脂肪に蓄積される。過剰に摂ると中毒を起こす可能性がある。
ビタミンAは脂溶性ビタミン。
ですが、問題となるのはビタミンAの中のレチノールという成分であり、βカロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換され、中毒の心配はありません。
脂溶性の性質を生かして、少量の良質な油で炒めるとより効果的に摂取することができます。
こんなときににんじんを犬に食べさせないこと
どんな犬にもにんじんを与えていいものではありません。野菜とはいえ、にんじんに含まれる成分が、病気を悪化させてしまうこともあります。これから紹介する病気を持っている犬は、十分注意して与える必要があります。
腎臓病の犬は、注意!
にんじんには、カリウムが含まれていて、カリウムが腎臓に影響を与えてしまうこともあるんです。
カリウム|不要な塩分の排出と高血圧予防効果!腎臓病の犬は、要注意。
カリウムは細胞を正常な状態に保ち、体液の浸透圧を調整する役割を果たす大切なミネラルの一種。同時に、体内の余分な塩分を尿と一緒に排出し、血圧を下げる効果もあります。
ただし、腎臓病を患っている場合は要注意です。
健康な犬であれば、余分なカリウムは大概に排出されますが、過剰摂取は健康な犬の腎臓にも負担となります。まして、腎機能が低下していれば、十分にカリウムがされず、血液中のカリウム濃度が高まる「高カリウム血症」になる可能性があるので注意しましょう。
にんじんに含まれているビタミンAで犬が中毒を起こす?
インターネットで、「にんじんにはビタミンCを破壊する酵素が含まれている」と言われることがあります。
確かにアスコルビン酸酸化酵素の影響でビタミンCが還元型から酸化型に変わりますが、体内に入ることで還元型に戻る性質があるため、過度に心配することはありません。
またにんじんは、ヨモギやシラカバ、かぼちゃに対してアレルギーを持っている犬は交差反応*を起こしてしまう可能性のある食材です。アレルギーがある場合には、十分気をつけましょう。
*交差反応:アレルギー反応が出る対象物と分子構造が似ているまたは同じという理由で、別の食材や植物などにもアレルギー反応が出てしまうこと
犬に与えてもいいにんじんの量
犬の間食として取り入れる場合、1日に与えていい量の目安は、この通りです。
犬の体重 | 1kg | 3kg | 5kg | 10kg |
与えていい量 | 6g | 13g | 18g | 32g |
上記の表を参考にして、少量ずつ与えてください。
食物アレルギーはどのような食材でも反応する可能性があります。初めて与える時は、体調に変化が無いかを見るようにして下さい。
与えるときの注意点
以下の4つの点に注意し、与えましょう。
1|喉に詰まらせない大きさに細かくカットする
犬が喉に食べ物を詰まらせるのは、咀嚼せずにそのまま飲み込む習性があるから。
にんじんを口に入れると、そのまま丸呑みするため、あらかじめ小さくカットしてから与えるようにしましょう。
2|味付けはNG
にんじんを調理するときは、味付けをしないようにしましょう。
例えば、「夕食ににんじんスープを作ったから、お裾分け」ということは避けましょう。
人間の食事として塩や砂糖などを加えて味付けしたものは、犬の食事としては適していません。味付けはせず、にんじんを油でさっと炒めたり、茹でたり加熱したにんじんを与えるようにしましょう。
3|にんじんを使った人間向けの加工品はできるだけ避けて
身近にあるにんじんを使った加工品を犬に与えるときは、これらのことに注意しましょう。
にんじんジュース
原材料がにんじんだけのジュースであれば、犬に与えても大丈夫です。
とはいえ、たくさん飲ませるとお腹を壊すことも考えられます。舐めさせる程度にするか、水に薄めて与え、量も少量に留めておきましょう。
にんじんチップス
油で揚げたにんじんチップスは、塩や砂糖などの調味料で味付けされています。犬にはお勧めできません。
自身で、にんじんそのものをオーブンで焼いたり、フードドライヤーで乾燥させるなど、手作りして与えましょう。
4|健康にいいからといって与えすぎるのはNG
1日の量を守ることはもちろんですが、他の食事との組み合わせや1日全体の摂取カロリーなども計算し、オーバーカロリーにならないよう注意しましょう。
適量を与えているつもりでも、お腹を壊してしまったり、消化不良を起こしたりすることもあります。少しずつ与えましょう。
犬里食堂 溝陸舎 ソフトビッツを知っていますか?
犬里食堂 溝陸舎 ソフトビッツは、ワンちゃんの体内に大切な野菜、体に良い乳酸菌、鶏肉で作られたおやつです。
犬里食堂 溝陸舎とは?
犬里食堂 溝陸舎は、犬のおやつに特化して作っている会社です。
国内の原材料を使用し、自社工場生産にこだわりを持って作っていて、”安心安全・高品質”、そして美味しいおやつを販売しています。
犬里食堂 溝陸舎 ソフトビッツとは?
犬里食堂 溝陸舎 ソフトビッツは、チキン味のおやつ。野菜シリーズと果実シリーズ、肉シリーズがあります。色々な味があり、ワンちゃんの好みにあった味を選ぶことができるんです!
野菜シリーズ
果実シリーズ
肉シリーズ
柔らかくて食べやすい!
ワンちゃんの体に大切な野菜や果物、体に良い乳酸菌KT-11(クリスパタス菌)、国産鶏肉を混ぜたものを腸詰めにして、さらに薄切りにしています。よって、とても柔らかく食べやすい仕上がりになっています。
歯が弱ったシニア犬にも安心!
ワンちゃんの喉に詰まりにくく、そしてとても柔らかく作られているので、歯が弱ったシニア犬でも安心して与えることができます。
喉に詰まりにくい
ご自宅でおやつや野菜、果物などを与えるときに多い事故が、喉に詰まってしまうこと。意外と多い事故で、動物病院ではよく遭遇します。
”ちょっと大きかったかな?”と思って与えたサイズは、意外と喉に詰まりやすい大きさであることが多く、犬の口から取ろうとした時には、犬も焦って飲み込んで詰まらせてしまう、といった状況が多く見られます。
そういった事故を防ぐためにも、柔らかくて、喉に詰まらせにくい形状のおやつを選ぶことがとても大切です。
【犬里食堂 溝陸舎のソフトビッツ】は、喉に詰まりにくい製品です。おやつとして、お勧めです。
【ソフトビッツ 野菜シリーズ:にんじん】の特徴
それでは、ソフトビッツ 野菜シリーズ:にんじんの特性と効果について、ご紹介します。
特徴は、この二つ!この乳酸菌 KT-11が含まれていることに注目です!
乳酸菌KT-11
【犬里食堂 溝陸舎のソフトビッツ】には、最近注目されている乳酸菌(クリスパタス菌)KT-11が、使用されています。
乳酸菌(クリスパタス菌)KT-11は、さまざまな効果が期待できる乳酸菌。学会でも研究結果がいくつか報告されています。
・アレルギー性皮膚疾患の緩和作用
・歯周病などの口腔内感染症を予防できる
食べやすいだけでなく、野菜の効果とともに乳酸菌(クリスパタス菌)KT-11の効果も期待できるソフトビッツ。ぜひ試す価値があると思います。
ヒューマングレードの国産鶏肉を使用
ヒューマングレードとは・・・
人間用の食品と同等基準のレベルで管理された品質の原材料のこと。
つまり、ヒューマングレードのドッグフードとは、人間用の食品と同基準のレベルで管理された品質の原材料を使ったドッグーフードという意味。
ヒューマングレードは特に法による定義がありません。完全に各メーカーが自主的に記載もしくは謳っている言葉です。
ヒューマングレードという言葉をメーカーが使う理由として、以下のような背景があります。
・食用に適さない廃棄物を有効活用しているドッグフード
・劣悪な肉類を使用したドッグフード
・くちばし、羽、糞尿などの副産物を混ぜたドッグフード
・農薬の残留濃度が基準値を超えた穀物・野菜を使ったドッグフード
・遺伝子組み換え食品を使ったドッグフード
・使用済みの廃油を使ったドッグフード
これらとの差別化をはかるため、犬の健康と安全を目的としてできた言葉が、”ヒューマングレード”です。
ただ1番大切なのは、原材料の品質だけでなく、”そのドッグフードに関わるあらゆる情報が具体的に開示されているかどうか”です。
しっかり、商品を吟味して購入するようにしましょう。
【犬里食堂 溝陸舎 ソフトビッツ にんじん】の効果は?
成分・原材料にこだわっているソフトビッツ。
質だけでなく、おいしく仕上がっているおやつですが、それだけでなく、健康への効果も期待できます。
●にんじんの食物繊維・乳酸菌KT-11で整腸作用
●にんじんのビタミンAによる眼病予防
●にんじんのビタミンAの抗酸化作用による老化防止効果補助
●にんじんのビタミンAやベータカロテンの抗酸化作用
●にんじんの低カロリー効果で肥満抑制効果
にんじんを使ったおやつやレシピも公開
犬ににんじんを与える時は、生でなく加熱して柔らかい状態にしてから与えることで、下痢や嘔吐などの消化不良になる可能性を防ぐことができます。
その他、下記のことに気をつけ、調理しましょう。
- 喉に詰まらせない大きさに細かくカットする
- 味付けをしない
プロ考案!にんじんを使っておすすめのおやつレシピ
にんじんハンバーガー
【材料】
・にんじん・・・5mm厚さ 4枚
・カッテージチーズ・・・小さじ2
・ささみ・・・・1本
【作り方】
①にんじんは輪切りにして、600Wの電子レンジで1分間加熱し、丸型にくり抜きます。(*500Wの場合は1分20秒間加熱)
②鶏肉のささみを、横から包丁を入れ、ささみを開きにします。
③開いたささみを耐熱皿に入れ、大さじ1杯の水をかけます。そしてラップをふんわりかけて、レンジ入れ500Wで3分半加熱します。
④にんじんの大きさに合わせて、ささみを適当な大きさに切ります。
⑤にんじんの上に、ささみ→カッテージチーズ→にんじんをおき、にんじんでサンドイッチにして、完成です!
まとめ
この記事では、犬ににんじんを与えるメリットや注意点についてお話してきました。
にんじんは生で与えても良いですが、消化不良を起こすこともあります。細かくカットし茹でてあげると良いでしょう。手軽に与えたいなら、乳酸菌の入った高品質のおやつ【犬食堂 溝陸舎 ソフトビッツ】を使うことをお勧めします。
ソフトビッツは犬にとって、美味しいおやつとしての役割だけでなく、体に良い成分が入っているおやつです。食べやすく犬に優しい、与えるメリットが多いおやつになります。
・今注目の乳酸菌KT-11配合で整腸作用がある
・にんじんのビタミンAで眼病予防・老化防止効果補助・抗酸化作用・肥満抑制効果がある
・柔らかくて食べやすい!
・喉に詰まりにくい
と、犬にとって嬉しい点がいっぱい。
犬に野菜を与えたいけど、美味しく楽しみながら体にいいものを与えたいなら、ソフトビッツはおすすめです。