第3回 猫の心臓病

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第3回 猫の心臓病

今回は猫の心臓病についてお話しますが、意外と猫の心臓病の存在はあまり飼い主に認識されていない様に感じています。その原因としては、心臓病の犬は『咳』という症状を表し飼い主も異常に気付きやすいのですが、心臓病の猫は『咳』を出さない為、飼い主が体調の変化に気付きづらいということがあります。では、どの様な体調の変化に気づいてあげるべきか。

これまで、犬の心臓病についてまとめてきました。

それは、「運動不耐性」に気づいてあげる必要があります。

 

 

猫は一般的に横の動きより上下運動を好む動物とされています。日常生活おいて、長距離を運動するより高いところに登ったり降りたりと上下運動を好みます。心臓病に罹患すると、ヒトでいう『動悸・息切れ』を引き起こす為、猫ではこの上下運動をしなくなります。以前に比べキャットタワーに登らなくなったとか、テーブルに乗らなくなったなどの行動を示します。いつもに比べ上下運動をしなくなり寝る時間が多くなった時には、心臓病の罹患の可能性がある為注意が必要です。診断には、犬同様胸部レントゲン検査・心臓超音波検査・心電図・血圧を行います。

今回は、その猫の心臓病の中でも最も多い心筋症についてお話ししていこうと思います。

では、始めましょう!!

~心筋症~

 

猫の心臓の病気の中で最も多い病気が心筋症です。中齢から高齢に多く見られます。心筋症とは、心臓の筋肉に異常が起こることで心臓の働きが低下する病気です。

・心臓の筋肉が分厚くなるタイプ(肥大型心筋症)

・心臓の筋肉が薄くなるタイプ(拡張型心筋症)

・心臓の筋肉が硬くなるタイプ(拘束型心筋症) などがあります。

この中でも最も発生率が高い、肥大型心筋症についてお話します。

 

肥大型心筋症は、心臓の左心室の筋肉が異常に厚くなってしまう状態を示します。筋肉が厚くなるということは、左心室がうまく膨らめなくなり、左心室の血液を貯めるスペースが狭くなります。そうすると、左心房から左心室への血流は滞り、貯めておけなくなった血液は左心房に溜まってしまいます。左心房は風船の様に膨らんで血液をためてしまいます。左心房での血液の停滞は肺の高血圧を招き、肺がむくんで水が溜まり(肺水腫)、呼吸困難が起こります。心臓のポンプ機能の低下により胸水を生じることもあります。

また、左心房での血液の停滞は、血流のない血液の状態を作り、血栓といって血液の塊を作りやすい状況を作り出します。血栓ができてしまうと、その血栓は血流に乗り色々な所に運ばれてしまい、細い血管を詰まらせてしまいます。その血管が腎臓であれば急性腎不全を起こし、後ろ足の血管であれば激痛を伴い後ろ足を引きずってしまいます。

 

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肥大型心筋症の治療は残念ながら内科治療のみになります。

内科治療を行い血栓や胸水といった状態にならない様にいかに維持していくかが重要になってきます。内服薬の内容としては、主として強心薬、血圧降下剤、利尿剤、血管拡張剤が主に使用されます。

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肥大型心筋症になる原因は多くの場合、不明です。

体高血圧症や甲状腺機能亢進症でも同じ様な心臓になることがありますが、肥大型心筋症とは区別されます。

この病気になりやすい猫種

メインクーンやラグドール、アメリカンショートヘア、ノルウェイジャン・フォレスト・キャットなどと言われています。このうちメインクーンとラグドールは遺伝子変異が同定されていますので遺伝的関与は考えられます。

この病気の生存期間については、無症状な猫の中央生存期間は1830日以上です。症状が出始めると92日、血栓症を合併した場合は61日と言われています。このデーターから考えても症状が出た時点で重症です。できる限り早めに病気を発見し、重症化する前に治療に入ると良いでしょう。

特に好発品種では、定期的に心臓の検査を受けておくと良いでしょう。

まとめ

 

以上、早期発見が難しい猫の心臓病についてまとめてきました。

年齢に限らず、あれ?おかしいな?食欲あるけど、いつもより元気がないな?といったなんとなく体調おかしいなという症状が家族の猫ちゃんに見られたら、早めに病院に連れて行き心臓検査も踏まえた総合的な健康診断をうることをお勧めします!

是非、この記事を役に立ていただき、猫ちゃんの辛さに気づいてあげてくださいね。

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